【失踪宣告を利用して預貯金の相続手続きを解決した事例】
状況
①. 被相続人A(弟)が亡くなり、Aの姉であるBとAの兄であるCとAの先に亡くなった兄の子D(Aにとって姪)が相続人ということであった。
②. 相続財産として、預貯金があった。
③. BCDはAについての相続手続きを進めていたがABCの兄弟Eの存在が判明して、必要な書類が揃えられない状態に陥っていた。
司法書士の提案&お手伝い
①. 銀行からのご紹介により、Aについての相続手続きを完了させるためのお手伝いとしてご依頼いただいた。
②. Aの遺言書が無く、相続人全員の協議が必要であったが、Eと連絡が取れず、住所を調べることからお手伝いした。
③. ②の結果、終戦から数年後の住所届出以後、住所についての届けがされておらず、また、その住所もその後の自治体の区画整理などにより現在は使われておらず、Eが現在も生きていることは確認する手段がないことが分かった。
④. ③の結果をBCDへ報告し、Eについての失踪宣告の申立てを提案し、実施した。
⑤. ④の結果失踪宣告の審判が下り、確定した。この結果Eは死亡したものとみなされることとなった。
⑥. ⑤の結果、Aについての相続人はBCDだけとなるため、金融機関もAの預金について解約に応じてくださった。
結果
①相続手続き及び失踪宣告の申立てと長期に渡る手続きであったが、各段階で素早く手続きをしたことにより、当初のご相談から約10か月で依頼目的達成となった。
②相続財産である預金解約のご依頼は多いが、今回必要となった失踪宣告の申立ては裁判手続きであるため、その申立ての書類の作成・提出代行等の手続きは、まさに司法書士をご活用いただくべきケースであった。
この記事を担当した司法書士
司法書士法人・行政書士法人 エムコミュー
代表
小野 圭太
- 保有資格
司法書士 行政書士 民事信託士
- 専門分野
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相続・遺言・民事信託・不動産売買
- 経歴
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司法書士法人・行政書士法人エムコミューの代表を勤める。 平成25年12月に「司法書士法人・行政書士法人エムコミュー」を開業。相談者の立場に立って考える姿勢で、「ご家族の絆を一番に!」を事務所の理念 にしており、お客様の家族まで幸せを考えた提案をモットーにしている。また、相続の相談件数1200件以上の経験から相談者からの信頼も厚い。