連絡先が分からない相続人を調査して、預貯金の相続手続きを解決した事例
状況
①被相続人Aの相続人であるBが相談のためご来所下さいました。
Aは結婚しておらず子供もおらず、両親は既に他界しているとのこと。
② 相続人は6人兄弟であるがそのうち3名が他界しており代襲相続が発生している。
代襲相続人の中に全く連絡先が分からない甥姪が5名ほどいた。
③ 相続財産は預貯金のみ。A名義の口座の相続手続きをご希望されていた。
④ BはAの葬儀費用・家賃・未払い料金等多くの費用を立て替えている
司法書士の提案&お手伝い
① 連絡先が全くわからない相続人(甥姪)の調査を行うことが可能であることをお伝えし、遺産整理・遺産承継業務ご依頼頂いた。
② ①の結果連絡先が分からなかった甥姪の連絡先が調査により判明し、Bには相続人と連絡を取って頂くよう助言した。
③ 全相続人が12名で戸籍謄本の量が膨大であったため戸籍に代わる書類である列挙式の法定相続情報をお客様に代わり交付申請・取得を行った
④ 相続人は中部地方、関東地方、東北地方、北海道と遠方同士であったが、郵送での書類のやりとりにより、相続手続きが進むようにお手伝いを行った
結果
① 司法書士が間に入ることによって、連絡先不明の相続人の連絡先が判明し、連絡が途絶えて相続手続きが全体的に停滞しそうになった際にも手続きが進むようお電話、お手紙等でサポートを行った
② 相続人全員から遺産承継業務のご依頼を受けることができ、預貯金の解約及び依頼者の立替金を無事、精算することができた。
司法書士からのポイント
① 今回の事例では「自身の相続分を叔父叔母に譲渡する」という意向を示された代襲相続人様が約半数いらっしゃいました。
こちらのご意向を盛り込んだ遺産分割証明書の作成と、相続財産の分配計算及び、依頼者への立替金の精算は複雑なものとなりましたが、円滑に相続手続きが完了し相続人の方に大変喜んでいただけました。
兄弟相続の場合、必要となる戸籍類の数や必要な書類が大変多くなります。
兄弟相続が発生した際には、できるだけ早く専門家にご相談されることをおすすめします。
この記事を担当した司法書士
司法書士法人・行政書士法人 エムコミュー
代表
小野 圭太
- 保有資格
司法書士 行政書士 民事信託士
- 専門分野
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相続・遺言・民事信託・不動産売買
- 経歴
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司法書士法人・行政書士法人エムコミューの代表を勤める。 平成25年12月に「司法書士法人・行政書士法人エムコミュー」を開業。相談者の立場に立って考える姿勢で、「ご家族の絆を一番に!」を事務所の理念 にしており、お客様の家族まで幸せを考えた提案をモットーにしている。また、相続の相談件数1200件以上の経験から相談者からの信頼も厚い。