遺産分割証明書を活用した遠方の相続人同士の相続登記事例
状況
①ご主人が亡くなった。相続人はその配偶者と三人のご兄弟。
②財産には不動産と預貯金があり、全てを配偶者が相続することになった。
③相続人のご兄弟は三人とも遠方にお住まいで、集まることができる状況にはなかった。
司法書士の提案&お手伝い
①相続財産に不動産があり、相続人が複数いるため、相続登記に必要とされる「遺産分割協議書」を作成する必要があった。複数の相続人が遠方にお住まいであっても、「遺産分割証明書」という様式を使用することにより、ご負担なく郵送だけでやり取りができる旨のご案内した。
②ご依頼の内容は相続登記が中心であったが、登記に必要な書類の一つである遺産分割証明書に預貯金の件も載せることで、財産の分割に関し一度に終えることができる旨をご案内をした。
結果
①遺産分割協議書(一枚の紙に相続人全員が署名捺印する様式)と同効力のある遺産分割証明書(各相続人が各紙に署名捺印をする様式)を使用することで、相続人が遠方にお住まいであっても登記に必要な書類が短期間に集まり、登記をスムーズに行うことができた。
②今回相続登記をした不動産だけでなく、被相続人が有する不動産、現金、預貯金、株式、投資信託等の金融資産、その他一切の財産がある場合には、配偶者が全て相続するものとする旨の遺産分割証明書を作成したことで、総相続財産の分割に関し、一度に終えることができた。
ポイント
遠方にお住いの相続人が複数いらっしゃる場合であっても、遺産分割協議書と同効力の遺産分割証明書を作成することでスムーズな相続登記が可能です。
また、今回の事例は相続登記が中心ではあったものの、遺産分割証明書の内容に総財産を盛り込む工夫をしたことにより、一度に総財産の分割を終えることができました。
この記事を担当した司法書士
司法書士法人・行政書士法人 エムコミュー
代表
小野 圭太
- 保有資格
司法書士 行政書士 民事信託士
- 専門分野
-
相続・遺言・民事信託・不動産売買
- 経歴
-
司法書士法人・行政書士法人エムコミューの代表を勤める。 平成25年12月に「司法書士法人・行政書士法人エムコミュー」を開業。相談者の立場に立って考える姿勢で、「ご家族の絆を一番に!」を事務所の理念 にしており、お客様の家族まで幸せを考えた提案をモットーにしている。また、相続の相談件数1200件以上の経験から相談者からの信頼も厚い。