長兄の相続手続の他、父母の相続手続が未完であった遺産承継業務の解決事例
状況
①相談者Aの長兄であるBが亡くなった。
②Bは単身者であったため相続人はBの弟Cと相談者Aの兄弟2名であった。
③当初AはBの相続の手続きのみが必要であるとの認識で初回の相続相談のためご来所された。
④しかしながら、相談の過程でお母様であるDの金融機関に関しての相続手続がなされていないこと、お父様であるEの不動産に関する相続手続が発覚し、併せて今回手続きをしてしまった方が良いと司法書士が判断した事例である。
司法書士の提案&お手伝い
①B及びDが口座を有していたすべての金融機関に対し当事務所から連絡し、相続手続きを代理して行うことができることをお伝えした。
②Bの相続に関して、当事務所において各金融機関から残高証明書を取得し、認識していた以外の口座の有無につき調査し、相続税申告が必要になった場合、提携する税理士と相続税申告の相談まで併せて承ることができる旨をお伝えした。
③被相続人Bの出生から死亡までの戸籍など、金融機関の相続手続に必要な多くの書類はすべて当事務所が準備・手配することができることをお伝えした。
④同様に、相続税申告をするに際して必要となる多くの書類を当事務所において収集することができる旨もご案内した。
⑤登記簿謄本等における調査の結果、Aらのお父様であるEの名義が未だ残っており、相続登記が必要であることを発見し、本件遺産承継(遺産整理)業務と併せて手続きを取る必要がある旨をお話し、当事務所に於いて同時に手続きを進める旨のご依頼もいただいた。
結果
①B名義の不動産が数多く存在し、加えて、預貯金も多額であったため、相続税申告が必要か否か極めて微妙なところであったため、提携の税理士と情報を共有させいただき、相続税シュミレーションを行うことをご提案した。
②当該事務所で遺産承継(遺産整理)業務を受任していたため、相続税申告にかかるシュミレーションに際して必要となる資料の収集を行うことが可能であったため、スムーズに連携し、お客様へ情報提供をすることができた。
③税理士と連携することで戸籍の収集や遺産分割協議書の作成から不動産の名義変更、相続税申告の要否にわたるまで相続に関する手続きをまとめてサポートすることができたため、お客様にご満足いただくことができた。
④長きにわたって見過ごされてきた、お父様についての相続登記の手続きも合わせて行ったことで、お客様に安心していただくことができた。
司法書士のポイント
本件は金融機関、不動産についての相続手続に疎いことが原因で長年にわたってそのままにしていたものが多数発見されたというような案件でした。
口座の情報を当事務所に提供して頂ければ、金融機関についての相続手続きはもちろんのこと、相続税申告についても、当事務所が窓口となり税理士の先生と密に連携を取り合いながら、相続人の方の代わりに手続きに必要な書類を揃え、税申告の手続き(もしくは、相続税申告義務の存否についての判断)を行うことができる環境を整えております。
今回は、相続人様から「子供のころに母と〇〇銀行へ行ったことがあるような記憶があります。」といったおぼろげな記憶に関しても金融機関と連絡を取り合い、口座があることについての確認を取り、解約のお手続きも進めることができました。
一見、ご自身で手続きを進めている場合、行き詰ってしまい完結させることができないように思われる手続きでも当事務所では少しの情報でも完了することができるよう、全力で調査を行い、お手続きを完結させるところまでお手伝いさせていただくことができます。
相続に関するお手続き、必要となる書類は難解なものが多く、なかなかご自身で行おうとしても先に進まず、先延ばしにしてしまうケースが多くあります。そのような時には、皆様のそばに寄り添う身近な専門家の手を借りて、早期に解決することをお勧めいたします。時間の経過によって解決する問題ではございません。
この記事を担当した司法書士
司法書士法人・行政書士法人 エムコミュー
代表
小野 圭太
- 保有資格
司法書士 行政書士 民事信託士
- 専門分野
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相続・遺言・民事信託・不動産売買
- 経歴
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司法書士法人・行政書士法人エムコミューの代表を勤める。 平成25年12月に「司法書士法人・行政書士法人エムコミュー」を開業。相談者の立場に立って考える姿勢で、「ご家族の絆を一番に!」を事務所の理念 にしており、お客様の家族まで幸せを考えた提案をモットーにしている。また、相続の相談件数1200件以上の経験から相談者からの信頼も厚い。