6年前に亡くなった父と母の数次相続による不動産の相続登記の解決事例
今回は6年前に亡くなった父と母の数次相続による不動産の相続登記の解決事例を解説致します。
状況
父が6年前に亡くなり、その相続手続きを行わないまま時間が経過していた。
母は昨年亡くなり、父の相続手続きと母の相続手続きを同時に進める必要がある数次相続の状態となった。
相続財産は、父が所有していた不動産。
相続人は姉と妹の2人。
話し合いの結果、不動産は姉が取得することで合意。
司法書士の提案&お手伝い
本事例では、数次相続に該当するため、以下の手続きを行いました。
① 相続関係の整理
まず、父の相続が未了のため、父の死亡時の相続関係を明確にしました。その後、母の死亡時の相続関係も整理し、数次相続における相続人確定の作業を行いました。
② 必要書類の収集
父と母の出生から死亡までの戸籍
姉と妹の戸籍謄本
不動産の登記簿謄本
これらの書類を用意し、相続人である姉と妹の関係が証明されるよう書類を整備しました。
③ 遺産分割協議書の作成
姉と妹が不動産について話し合い、姉が不動産を取得することで合意したため、その内容に基づく遺産分割協議書を作成。両者に署名・押印をいただきました。
④ 相続登記の申請
遺産分割協議書を基に、姉が不動産を単独取得する形で相続登記の申請を行いました。
結果
父から姉への相続登記が無事に完了しました。
登記手続きが完了したことで、不動産の所有権が正式に姉に移り、法的に不動産の名義変更が完了しました。
相続人間での協議も円満に終わり、スムーズに相続手続きを進めることができました。
司法書士のポイント
この事例では、「数次相続」と呼ばれる特殊な相続手続きが必要でした。父の相続が未了であったため、母の相続と同時に進めることとなり、複数の相続手続きを同時に処理する必要がありました。数次相続の場合、それぞれの相続の状況を整理し、複数の戸籍や登記情報を収集する必要があるため、手続きが複雑になります。
また、遺産分割協議書は、相続人全員の合意が必要であり、不動産を相続する場合は特に慎重に進める必要があります。本件では、司法書士が間に入り、相続人の方々の意思をしっかりと反映した協議書を作成したことで、スムーズな手続きが実現しました。
相続手続きが長期間未了の場合や、数次相続の状態にある場合でも、専門家のサポートを受けることで適切に対処できます。相続手続きでお困りの方は、ぜひ無料相談をご利用ください。
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この記事を担当した司法書士
司法書士法人・行政書士法人 エムコミュー
代表
小野 圭太
- 保有資格
司法書士 行政書士 民事信託士
- 専門分野
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相続・遺言・民事信託・不動産売買
- 経歴
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司法書士法人・行政書士法人エムコミューの代表を勤める。 平成25年12月に「司法書士法人・行政書士法人エムコミュー」を開業。相談者の立場に立って考える姿勢で、「ご家族の絆を一番に!」を事務所の理念 にしており、お客様の家族まで幸せを考えた提案をモットーにしている。また、相続の相談件数1200件以上の経験から相談者からの信頼も厚い。