父母が相次いで亡くなった数次相続による相続登記の解決事例
状況
今回ご相談いただいた事例は、以下のようなものでした。
• 被相続人は父と母。
• 相続人は子1人。
• 相続対象は、父親が所有していた土地と建物。
• 父親の亡き後、相続登記が行われないまま、母親が亡くなり、母親名義で一度登記が行われた。
司法書士の提案&お手伝い
本件では、数次相続が発生しているため、以下のステップで進めました。
1. 相続関係の確認
まず、父親が亡くなった際に相続手続きを行わなかったため、父親の相続登記が完了していないことを確認しました。
2. 必要書類の収集と確認
相続関係を証明するために、父と母の死亡証明書、戸籍謄本、子どもの戸籍謄本など必要書類を収集しました。また、父親の相続分が母親に移り、その後母親から子どもに移るため、相続の権利関係を明確にするための書類を準備しました。
3. 数次相続による相続登記の実施
数次相続のケースでは、まず父親の相続分を母親に登記し、その後、母親の遺産を子どもに相続登記する流れとなります。このため、まず母親名義の不動産登記を解除し、父親の遺産相続手続きを行った後、改めて子どもへの相続登記を進めました。
4. 遠方の不動産の対応
不動産が遠方にある場合でも、書類を取り寄せることで現地に行かずに登記手続きを完了させることができます。今回も、オンラインや郵送を活用して手続きを進め、相続登記を無事に完了しました。
結果
依頼者である子ども1人への相続登記が無事完了しました。父親名義の不動産が母親に一度相続された後、そのまま子どもに相続される形となり、最終的に子ども名義で登記が完了しました。
司法書士のポイント
今回の事例は「数次相続」における典型的なケースでした。数次相続とは、被相続人が相続される前に相続人が亡くなった場合に発生する相続のことです。本件では、父親が亡くなった後に母親が亡くなったため、相続の関係が複雑になり、一度母親名義に登記を行った後、最終的に子どもへの相続登記が必要になりました。
数次相続の場合、遺産分割や相続登記の流れが複雑になりがちですが、正確な書類の確認と迅速な手続きが必要です。
相続登記に関しては、相続発生後に速やかに対応することが、後々の問題を防ぐために重要です。数次相続や遠方の不動産が関わるケースでも、適切な手続きにより解決が可能です。
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この記事を担当した司法書士
司法書士法人・行政書士法人 エムコミュー
代表
小野 圭太
- 保有資格
司法書士 行政書士 民事信託士
- 専門分野
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相続・遺言・民事信託・不動産売買
- 経歴
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司法書士法人・行政書士法人エムコミューの代表を勤める。 平成25年12月に「司法書士法人・行政書士法人エムコミュー」を開業。相談者の立場に立って考える姿勢で、「ご家族の絆を一番に!」を事務所の理念 にしており、お客様の家族まで幸せを考えた提案をモットーにしている。また、相続の相談件数1200件以上の経験から相談者からの信頼も厚い。