権利証紛失により司法書士による本人確認情報での贈与の登記と相続登記を同時に行った解決事例
状況
ご依頼者様(長男)は、亡くなられたお母様の相続登記と、お父様の持分の贈与登記を希望されました。具体的な状況は以下の通りです。
相続登記について
1. 亡くなった母の持分を長男が相続することで、名義変更を行いたい。
2. 相続人は「父・長男・長女」の3名であるが、遺産分割協議の結果、長男が母の持分を相続することで合意。
3. 対象不動産には現在長男が住んでいる。
贈与登記について
父が所有している持分を、長男に贈与することを希望。これにより、不動産を長男単独の所有とする。
登記手続きの課題
相続登記については権利証(登記済権利証・登記識別情報)は不要であるため、手続きに問題なし。しかし、贈与登記には権利証が必要となるが、父の権利証が紛失していた。 当初、事前通知制度を利用して登記申請を進める予定だったが、父が入院中で通知を受け取ることができず、別の方法を検討する必要があった。
司法書士の提案&お手伝い
司法書士は、次のような対応を行いました。
1. 相続登記の手続き
遺産分割協議書を作成し、相続人全員(父・長男・長女)に署名・押印を依頼。 必要書類(戸籍謄本、住民票、固定資産評価証明書など)を収集。 登記申請を行い、母の持分を長男名義に変更。
2. 贈与登記の対応
父の持分を長男に贈与するための登記手続きを進めた。 権利証を紛失していたため、通常は「事前通知制度」による手続きが必要となるが、父が入院中で通知の受領が困難だった。 そのため、司法書士が「本人確認情報」を作成し、この方法で登記申請を実施。
結果
相続登記と贈与登記の両方が無事に完了し、不動産は長男の単独所有となった。 事前通知制度を利用できない状況でも、司法書士による本人確認情報の作成により、スムーズに登記を進めることができた。
司法書士のポイント
今回の事例では、「権利証の紛失」「入院中の贈与者」という二つの課題がありましたが、司法書士が適切な方法を選択することで、無事に登記を完了させることができました。
権利証を紛失した場合の対応
通常、権利証(登記識別情報)がない場合は「事前通知制度」を利用するのが一般的ですが、通知を受け取れない事情がある場合は、司法書士が作成する「本人確認情報」により登記申請が可能です。
相続登記と贈与登記を一緒に進めるメリット
相続登記と贈与登記を同時に行うことで、手続きの一括管理ができ、結果として手間や費用を抑えることができます。特に、最終的に一人の名義にまとめる場合は、この方法が有効です。
入院中でも対応可能
贈与者が入院中でも、適切な手続き(本人確認情報の作成)を行えば登記は可能です。状況に応じた柔軟な対応が重要になります。
相続登記や贈与登記でお困りの方は、ぜひ一度専門家にご相談ください。権利証の紛失やご家族の状況に応じた最適な方法をご提案いたします。
まずはお気軽にご相談ください
この記事を担当した司法書士

司法書士法人・行政書士法人 エムコミュー
代表
小野 圭太
- 保有資格
司法書士 行政書士 民事信託士
- 専門分野
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相続・遺言・民事信託・不動産売買
- 経歴
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司法書士法人・行政書士法人エムコミューの代表を勤める。 平成25年12月に「司法書士法人・行政書士法人エムコミュー」を開業。相談者の立場に立って考える姿勢で、「ご家族の絆を一番に!」を事務所の理念 にしており、お客様の家族まで幸せを考えた提案をモットーにしている。また、相続の相談件数1200件以上の経験から相談者からの信頼も厚い。