親子ローンのある不動産の共有名義人の一人に相続が発生した事例
状況
① 相談者Aの父であるBが亡くなった。相続人は妻とAを含めた子供7人の計8名であった。
相続財産は自宅不動産である。
② 自宅の土地・建物である不動産の名義はAとBの共有。親子ローンが組まれており、AとBがそれぞれ債務者となった抵当権が2本設定されていた。
③ Bの死亡で団体信用保証による住宅ローンの抹消登記が可能。
司法書士の提案&お手伝い
① 不動産の名義変更と住宅ローンの抹消登記を同時にできるとお伝えした。
② 相続人が大勢いて本籍地が分からない相続人もいるが戸籍などの必要書類を司法書士事務所にて郵送で取得できることをお伝えした。
結果
① 司法書士にご相談いただいたことで、住宅ローン抹消登記や相続による不動産の名義変更をスムーズに行うことができた。
② お客様の代わりに戸籍などの書類を取得することで、お客様のご負担を最小限に抑えることができた。
親子間での住宅ローンの引継ぎについて
今回は、親子ローンの不動産名義変更に関する事例についてご紹介いたしましたが、親の名義で借りた住宅ローンの引継ぎは可能なのでしょうか?
名義変更について
住宅ローン支払い中の不動産名義変更は、基本的に当該不動産の所有権移転となりますので当事者間での合意があれば可能です。しかし、抵当権を設定する金融機関において債権回収のリスクを低減させるため、相続や贈与の方針を決めるために、金融機関から承諾を得るには十分な理由が求められます。
相続について
相続では原則、相続財産にマイナスが含まれたとしても相続人に引継ぐことになります。そのため住宅ローン返済中の物件を相続した倍は住宅ローンも一緒に相続することになります。
団体信用生命保険に加入している場合・・・
また、フラット35以外の住宅ローンの融資を民間の金融機関で受けるには団体信用保険に加入が条件となります。本保険は加入者に何かがあった時に住宅ローンの残金全額の完済が保証されるものです。そのため保険契約者も保険金の受取人も金融機関となります。つまりは、住宅ローン返済中に相続が発生した時には、保険会社から金融機関等へ保険金が支払われるために相続人が住宅ローンの残金を保証する必要がなくなります。
団体信用生命保険に加入していない場合・・・
フラット35のような住宅ローンの場合は団体信用生命保険への加入は任意となります。そのため、相続の際にはマイナスの財産も原則として引継がれることとなりますが、相続の方法によっては引継がなくてもよいケースがあります。
<<<相続方法の違いについて
司法書士からのポイント
兄弟が大勢で中には本籍地が分からない方や途中で引っ越しをされた相続人がいたが、司法書士が関与することで正確な本籍地・住所を確認することができ、遺産分割協議書に反映することができた。
通常、相続による名義変更登記と抵当権の抹消登記がセットで必要となることは少ないが、本件では親子ペアローンを活用した不動産の共有名義人が債務者となっている抵当権が団体信用保証により消滅したので一緒に登記することができた事例となり、お客様には便利に感じて頂けた。
相続手続丸ごとサービス(遺産整理・遺産承継業務)
最終更新日:2021/01/29
当センターの相続手続丸ごとサービス
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相続に関して、以下のようなことにお悩みではありませんか?
上記のようなお悩みをお持ちのお客様のために、当事務所では、不動産の名義変更だけでなく、多岐に亘る煩雑な相続手続き(遺産整理・遺産承継業務)をワンストップでお引き受けいたします。
遺産相続の流れと“つまづき”ポイント
「自分でやってみたけど、思ったより手こずるもの」
「通常はスムーズだが、事情によっては手こずるもの」
「手続きに専門家が必要になるもの」
等々、様々な“つまづき”ポイントが分かってきました。これから相続手続きを進める方にとっての道標となるよう、それらを色分けして分かりやすくまとめてみました。
相続手続き丸ごとサービス(遺産整理・遺産承継業務)とは
相続に関する手続きは、年金手続き、保険金の請求、預金口座や不動産の名義変更など多岐に亘ります。
これらの手続きはそれぞれ管轄が異なっており、通常は相続人の方が各機関に対して、個別に手続きをしなくてはなりません。
遺産整理・遺産承継業務とは、司法書士が遺産管理人(遺産整理・遺産承継業務受任者)として相続人様の窓口として、相続に関する煩雑な手続きを全て一括でお引き受けするサービスです。
具体的には、相続財産承継業務委任契約書(遺産整理・遺産承継委任契約)を締結させていただき、戸籍関係書類の取得・相続関係説明図の作成、相続財産の調査・目録の作成、遺産分割協議書の作成、相続財産の名義変更や換価処分・換金手続(不動産の相続登記、預貯金の解約・払出し、有価証券の名義変更・売却、不動産の売却等)をサポートさせていただきます。また相続税の申告が必要な場合は、ご希望により税理士への依頼を代理・代行させていただきます。
相続手続丸ごとサービスの内容と流れ
遺産整理・遺産承継業務の内容と流れについて詳しくはこちら>>
溝の口で相続で選ばれる理由
相続が発生した後は、葬儀費用など含めて出費が重なるというお悩みの方が多くいらっしゃいます
当事務所に相続手続き(遺産整理・遺産承継業務)をご依頼いただいた場合は、相続財産の中から手続き費用をいただくため、費用の持ち出しは基本的にありません。
相続手続きを専門家に依頼したいけど、「費用が心配」、「日中が仕事で忙しくてなかなか手続きをする時間がない」という方に多数ご依頼いただいています。
相続の相談を金融機関に依頼しようと考えている方も多くいらっしゃるかと思いますが、上記の通り、金融機関で相続手続きを依頼すると200万円かかることもあります。
当事務所では、相続手続きや上記の遺産整理・遺産承継業務も同時に行います。
このように、当事務所にご依頼いただいた場合、業務内容は変わらないのに、不要な費用が掛からず、断然リーズナブルになります。
各士業と連携しているため、相続手続きをワンストップサポート致します。
そのため、金融機関や他事務所よりも料金が安くなっております。
また、信託銀行や銀行に相続手続きを依頼した場合、遺産分割協議書の作成や不動産の名義変更は司法書士報酬として別途費用がかかりますが、当事務所ではこれらの手続きについても遺産整理・遺産承継の料金の範囲内で対応致します。
相続税が発生した場合
相続税が発生する案件であれば、提携している相続税に詳しい税理士を紹介させていただきます。
相続人同士が揉めてしまった場合
遺産分割などで相続人間で争いが生じてしまった場合は、遺産分割に精通している弁護士など連携を組んでいる相続に詳しい士業事務所の紹介が可能です。
このため、コスト面で考えるとはじめから当事務所に依頼を頂いた方が大幅に割安となります。
複雑な相続も当事務所にお任せ下さい!
複雑な相続手続き一覧
複雑で困難な相続手続きは、是非とも相続専門の司法書士にお任せ下さい。
相続手続き丸ごと代行サービス(遺産整理・遺産承継業務)の無料相談実施中!
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予約受付専用ダイヤルは050-5287-6029になります。お気軽にご相談ください。
相続手続き丸ごと代行サービス(遺産整理・遺産承継業務)の費用
不動産の名義変更だけでなく、預貯金などの相続に関するあらゆる手続きをまとめて代行!
遺産整理・遺産承継業務とは、司法書士が遺産管理人(遺産整理・遺産承継業務受任者)として相続人様の窓口として、相続に関する不動産、預貯金、株券、自動車、保険金、年金などのあらゆる相続手続きをお客様のご希望に応じて一括でお引き受けするサービスです。
相続財産の価額 | 報酬額 |
---|---|
200万円以下 | 20万円+消費税 |
500万円以下 | 27.5万円(税込) |
500万円を超え5000万円以下 | {価額の1.32%+20.9万円}(税込) |
5000万円を超え1億円以下 | {価額の1.1%+31.9万円}(税込) |
1億円を超え3億円以下 | {価額の0.77%+64.9万円}(税込) |
3億円以上 | {価額の0.44%+163.9万円}(税込) |
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金融機関と当事務所の手続き費用の比較
相続財産の価額 | 当事務所 | 金融機関 |
---|---|---|
200万円以下 | 20万円+消費税 | 100万円 |
500万円以下 | 27.5万円(税込) | |
500万円を超え5000万円以下 | {価額の1.32%+20.9万円}(税込) | 価格の1.62% |
5000万円を超え1億円以下 | {価額の1.1%+31.9万円}(税込) | 価格の1.08~0.864% |
1億円を超え3億円以下 | {価額の0.77%+64.9万円}(税込) | 価格の1.08~0.864% |
3億円以上 | {価額の0.44%+163.9万円}(税込) | 価格の0.648~0.324% |
相続手続きでよくあるご質問
相続手続きにはどんな種類がありますか?
相続手続きは、必ず実施するものと必要に応じて実施するものに大別されます。必ず実施するものは、「相続人調査」「相続財産調査」「遺言の有無の調査」「遺産分割協議」「相続財産の名義変更」「遺産分割協議書及び遺言の内容に従って相続財産の分配」があげられます。これらの手続きは、どんなパターンの相続手続きにも実施が必要な内容です。
また、必要に応じて実施するものには「相続放棄・限定承認」「故人の所得税の準確定申告」「遺言の検認」「相続税申告」があげられます。
相続手続きの流れについて>>
相続した財産の名義変更手続きは必ずやるべきでしょうか?
相続した財産の名義変更は必ず実施すべきでしょう。
特に、不動産については名義変更をしないと、あとから不都合が生じる可能性が高いです。故人が不動産(家屋、土地、収益不動産など)を所有していた場合、その不動産は死後には相続人全員で共有していることになります(共有名義不動産)。
これは、「その不動産を相続人みんなのもの」として取り扱われることになり、例えば空き家になったから売却しよう、と思っても、不動産を共有している全ての相続人の同意を得ないと売却することができなくなります。そのためにも、早め早めの相続手続きをおすすめしております。
また、預貯金は、故人の死後、すぐに口座が凍結されるため、引き出しや預け入れができなくなります。つまり、預貯金口座にいくらお金が入っていても、使うことができなくなります。凍結を解除するためには、遺言書または遺産分割協議書といった相続財産の分け方を取り決めしたことが分かる書類を含めた必要書類をもって、「口座内のお金を払い戻す」か「口座の名義変更」を実施する必要があります。相続した財産の有効活用のためにも、早めの相続手続きが必要ですが、遺産分割協議など、ご自身で進めることが大変な作業が多くございますので、一度相続の専門家に相談するほうがよいでしょう。
相続手続きに期限はありますか?
相続した不動産の名義変更には期限はありません。ですが、上記の項目でも説明した通り、名義変更を実施しないと、以降の不動産の譲渡や処分を実施することに支障をきたす可能性が高いため、早めの手続きを実施することをおすすめいたします。
相続手続きを放置していると大変なことになります。詳しくはこちら>>
一方で、相続した預貯金の名義変更は、10年間以上口座を使用していない場合、その口座は休眠口座に入り、民間の公益活動の資金に回されるようになります(休眠預金等活用法、金融庁)。休眠口座になった後も引き出すことは可能ですが、できれば早いうちに預貯金の解約等を済ませるべきでしょう。
また、もしあなたが相続税の申告対象であった場合、被相続人が亡くなってから10か月以内に申告を終わらせないと、遅延による追徴課税をされる可能性が高いので、相続税の申告が必要な場合は、なるべくスピーディーにそれ以外の相続手続きを済ませる必要があるでしょう。
この記事を担当した司法書士
司法書士法人・行政書士法人 エムコミュー
代表
小野 圭太
- 保有資格
司法書士 行政書士 民事信託士
- 専門分野
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相続・遺言・民事信託・不動産売買
- 経歴
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司法書士法人・行政書士法人エムコミューの代表を勤める。 平成25年12月に「司法書士法人・行政書士法人エムコミュー」を開業。相談者の立場に立って考える姿勢で、「ご家族の絆を一番に!」を事務所の理念 にしており、お客様の家族まで幸せを考えた提案をモットーにしている。また、相続の相談件数1200件以上の経験から相談者からの信頼も厚い。