疎遠な相続人がいることが判明した、公正証書遺言による遺言執行の代理業務の事例
状況
①相談者Aの叔母Bが亡くなった。
②Bは生前、公正証書遺言を作成しており、全財産をAに相続させるという内容だった。
③Aの父ⅭはBより先に亡くなっており代襲相続が発生していた。なお、以前Ⅽの相続手続きも当事務所にご依頼いただいたことがある。今回は遺言執行の代理人としてのご依頼となった。
④ご依頼時点で判明している相続人はAとAの兄弟であるⅮとEの3人。DEは遺言の内容に異議はないとの事で、穏便に手続きして欲しいとのご希望された。
司法書士の提案&お手伝い
①控除額を大幅に超える財産額となったため、相続税申告が必要となった。当事務所が提携している税理士に依頼し、相続税申告に必要な書類の収集等、共同で作業を進めることとなった。
②戸籍収集を行ったところ、Bには異父兄弟がいてご存命とは判明した(Fとする)。Aにご報告したところ、なんとなく名前は聞いたことあるが連絡を取ったり会った事は一度もないとの事。相続人はA、Ⅾ、EとBの異父兄弟のFの4人と確定し、当事務所よりDEFに遺言執行の代理人として就任通知を送った。その後Fより当事務所に連絡があったがこれまでの経緯をお話しし、遺言執行の了承を得ることができた。
③預貯金の解約手続き、未支給年金の請求手続き、及び不動産の名義をBからAに相続登記申請し、不動産の名義変更を行った。
結果
A以外の相続人にご了承いただいた上で、遺言執行の代理手続きを完了する事ができた。相続人間で揉めたくないので穏便に手続きをして欲しいとのご依頼者のご希望に沿うことができた。
司法書士のポイント
戸籍収集によりご依頼者が会った事が無い、疎遠な相続人が判明する事があります。
疎遠であっても相続人であることには変わりはないので、遺言書がなければ疎遠な相続人と遺産分割協議をする必要がありますが、協議がまとまらないケースも多々あります。
今回のケースでは公正証書遺言があったため、その内容に則って手続きを完了する事ができました。公正証書遺言は検認や遺言執行者の選任の必要がないため、遺言書を作成する時は公正証書遺言をおすすめしています。
当事務所は遺言執行の代理業務のほか、遺言書の作成手続きや生前対策のコンサルティングも行っておりますので、お気軽に無料相談をご利用くださいませ。
この記事を担当した司法書士
司法書士法人・行政書士法人 エムコミュー
代表
小野 圭太
- 保有資格
司法書士 行政書士 民事信託士
- 専門分野
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相続・遺言・民事信託・不動産売買
- 経歴
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司法書士法人・行政書士法人エムコミューの代表を勤める。 平成25年12月に「司法書士法人・行政書士法人エムコミュー」を開業。相談者の立場に立って考える姿勢で、「ご家族の絆を一番に!」を事務所の理念 にしており、お客様の家族まで幸せを考えた提案をモットーにしている。また、相続の相談件数1200件以上の経験から相談者からの信頼も厚い。