被相続人の登記簿の住所について住居表示実施がされていた事例
状況
① 相談者Aの父Bが亡くなった。
② 相続人は相談者Aと姉Cの二名。
③ 財産はB名義の不動産(土地・建物)があり、土地はAとCの共有、建物はCが相続する旨のご希望であった。
④ 登記簿上のBの住所が、死亡前に住居表示が実施されている。
司法書士の提案&お手伝い
① 取得すべき戸籍、法定相続情報、遺産分割協議書はお客様にて作成済でご準備頂いているので、時間を短縮して手続きを進めることができる旨ご説明した。
② 調査の中で、登記簿上の住所と現住所が異なり住居表示実施が行われていることが判明した為、登記申請に住居表示実施証明書が必要な旨お伝えした。
③ 土地はAとCの共有、建物はCがすべて相続の為、登記申請書を2つに分けて作成し登記申請を行った。
結果
住居表示実施の通知書をお客様が保存されていたため、書類の収集・作成、登記申請までのお手続きをスピーディーに進めることができ、迅速な処理を行うことができた。
司法書士のポイント
本事例は登記に必要書類をほぼお客様にて取得して頂いており、ご依頼から納品までかなり時間を削減してお手続きを終えることができた案件でした。
登記をするにあたり必要な書類は各事案ごとでそれぞれ異なりますので、何が必要で何が不要か判断するのは難しい所もございます。私共プロにご相談頂きますと、取得すべき書類の取捨選択を容易にできるよう適切なアドバイスをご提供いたします。
また、住居表示実施がされたことによって登記簿上の住所が変わることもあるので、その場合には通常の相続登記と必要書類が変わってくることがあります。
必要書類の整理が上手くいかない方、何から始めればよいかわからない方など、どんな些細な疑問でもお答えいたしますのでぜひ一度ご来所ください。
相続登記の義務化について
相続登記とは土地・建物・マンションなどの所有者が亡くなった際に、所有者の名義を変更する手続きを指します。
民法の改正により、2024年4月1日から相続登記が義務化されます。
相続人は相続を知った日から3年以内に相続登記をすることが義務となります。
正当な理由もなく、相続登記を行っていなかった場合10万円以下の過料が科される可能性があります。
相続登記の義務化について詳しい解説はこちらから>>
過去の相続の際に名義変更を行っていなかったというケースも多く見られます。
「相続登記の義務化」では2024年4月以前の相続においても、登記申請が行われていない不動産については過料の対象となる可能性があります。
不動産の相続について、お悩みなどございましたら不動産の専門家である「司法書士」にお気軽にご相談ください。
この記事を担当した司法書士
司法書士法人・行政書士法人 エムコミュー
代表
小野 圭太
- 保有資格
司法書士 行政書士 民事信託士
- 専門分野
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相続・遺言・民事信託・不動産売買
- 経歴
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司法書士法人・行政書士法人エムコミューの代表を勤める。 平成25年12月に「司法書士法人・行政書士法人エムコミュー」を開業。相談者の立場に立って考える姿勢で、「ご家族の絆を一番に!」を事務所の理念 にしており、お客様の家族まで幸せを考えた提案をモットーにしている。また、相続の相談件数1200件以上の経験から相談者からの信頼も厚い。