相続放棄をご依頼中に数次相続が発生して相続手続きを解決した事例
状況
① 相談者Bの長男Aが亡くなり、約一カ月後に次男Cも亡くなった。
② 長男Aの相続放棄をご依頼頂いて手続きを進めていた所、次男Cの遺産承継の手続きもご依頼頂くこととなった。
③ 次男Cの相続財産は、A名義の土地と建物が複数と預貯金が3社あった。その後、土地のうちのひとつはAの養父であるⅮ名義であることが判明した。
④ 不動産・預貯金含めすべての財産をB名義へ希望されていた。
司法書士の提案&お手伝い
① まずは必要な戸籍の収集を行い、法定相続情報の取得をした。相続放棄のお手続きの際に取得した戸籍の資料を活用することで、戸籍の収集を最短で行うことができた。
② 各金融機関より相続手続きの書類を収集して、必要な書類を提出した。また不動産の評価証明書の郵送請求も行った。
③ 不動産の登記申請書を作成し、土地・建物の名義をA⇒B、またⅮ⇒Bへ変更した。
④ 建物に抵当権がついていた為、抵当権抹消に必要な書類を相談者Bよりお預かりして抵当権の抹消登記も同時に行った。
結果
相続放棄のご依頼の中で既に相続関係を把握し戸籍の収集をしていた為、法定相続情報の取得を早めに行えた。また同時に預貯金の手続きや不動産の登記申請の準備を行い、効率よく手続きを進めていくことができた。
司法書士のポイント
本件は相続放棄のご依頼を頂く中で、遺産承継についてもご依頼頂いた案件でした。相続放棄のお手続きの際に相続関係の整理が済んでおり、ある程度の戸籍収集を行っていた為、遺産承継のお手続きについてもスムーズに資料収集や書類作成や進められお手続きを円滑に終えることができました。ご相談頂く中で新たにお困り事が発生する可能性もあるかと思います。お客様のご不安を少しでも取り除けるようにできる限りお手伝いさせて頂きますので、どんな些細なことでもご相談くださいませ。
数次相続とは
数次相続(すうじそうぞく)とは、被相続人の遺産相続が開始したあと「遺産分割協議」や「相続登記」を行わないうちに相続人の1人が死亡してしまい、次の遺産相続が開始されてしまうことを言います。
例えば、父、母、長男、次男の4人家族がいたとします。
被相続人である父の相続が発生し、父の相続財産をどう相続するのか等の遺産分割協議をしていないうちに、相続人の1人である母の相続も発生してしまった状態が、数次相続の状態です。
両親のどちらかが亡くなり、相続手続きを終える前にもう一方の両親も亡くなってしまうというケースは、少なくありません。
遺産分割協議自体はいつまでに行うというルールは特にありませんが、相続は人が亡くなる度に発生しますので、長期間遺産分割協議をしないままでいると、一定の時間経過とともに複数の相続が発生してしまいます。
この場合、被相続人や共同相続人が多数となり権利関係が複雑となってしまう可能性があり、実際に遺産分割協議を行う際に、誰が相続人でどのように遺産を分割すべきかという点でトラブルになるケースがあります。
したがって、遺産分割協議は相続が発生した場合はできるだけ早めの対応をすべきです。
複雑な相続手続きについては、司法書士にお任せください。
複雑な手続きは全て当事務所にお任せください
この記事を担当した司法書士
司法書士法人・行政書士法人 エムコミュー
代表
小野 圭太
- 保有資格
司法書士 行政書士 民事信託士
- 専門分野
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相続・遺言・民事信託・不動産売買
- 経歴
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司法書士法人・行政書士法人エムコミューの代表を勤める。 平成25年12月に「司法書士法人・行政書士法人エムコミュー」を開業。相談者の立場に立って考える姿勢で、「ご家族の絆を一番に!」を事務所の理念 にしており、お客様の家族まで幸せを考えた提案をモットーにしている。また、相続の相談件数1200件以上の経験から相談者からの信頼も厚い。