夫が亡くなった際の相続登記手続き—複雑な土地持分問題の解決事例
状況
相談者は、夫が亡くなったことで相続登記の手続きを進めたいと希望する妻と長男でした。相続対象は自宅であるマンションで、以下のような複雑な事情が絡んでいました。
• 相続人: 妻と長男の2名
• 相続財産: 夫が所有していた自宅マンション
• 不動産の特徴:
マンション自体は相続対象として含まれているが、そのマンションの土地が敷地権化されておらず、さらに5筆に分かれており、各土地に異なる持分が設定されていた。
ご相談の前に遺産分割協議がなされており、長男が不動産を取得することが、決まっていた。
司法書士の提案&お手伝い
このケースでは、複数の土地が絡む相続登記において、各土地の持分を適切に整理し、長男が取得する形で手続きを進める必要がありました。司法書士は次のようなサポートを行いました。
1. 土地の持分整理:
o 5筆の土地それぞれの登記事項を確認し、各土地の持分がどのように分かれているかを詳しく把握しました。
o 持分の異なる土地については、相続人間での協議が必要となるため、遺産分割協議書の作成をサポート。長男が不動産を取得する旨の合意を形成しました。
2. 遺産分割協議書の作成:
o 長男が自宅マンションを相続するための遺産分割協議書を作成。これにより、法的に長男が不動産を取得する手続きが可能となりました。
o 同時に、土地持分の問題も明確にし、今後の登記手続きに支障が出ないよう、しっかりとした協議書を準備しました。
3. 相続登記手続きの実行:
o マンションの建物と複数の土地を相続登記を一度に進めるために必要な書類の整備を行い、速やかに手続きを開始しました。
o 登記完了後、長男名義でマンションについての所有権移転が正式に完了しました。
結果
このケースでは、以下のような結果となりました。
• 長男がマンションおよびその敷地となる5筆の土地のすべてを取得し、登記が完了しました。
司法書士のポイント
今回の相続登記手続きでは、複雑な形で設定されているマンションとその土地の持分整理が大きな課題となりました。複数の土地が絡んでいる場合、それぞれの登記事項や持分の確認、相続人間での協議が非常に重要です。適切な遺産分割協議書を作成し、相続人全員の合意を得た上で手続きを進めることがスムーズな相続手続きの鍵となります。
相続登記においては、遺産が複数の不動産にまたがっている場合や、持分が異なる場合には、専門的な知識が必要不可欠です。今回の事例のように、適切なサポートを受けることで、登記手続きが迅速かつ円滑に進められるでしょう。
相続登記に関するお悩みやご質問がある場合は、ぜひ無料相談をご利用ください。
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この記事を担当した司法書士
司法書士法人・行政書士法人 エムコミュー
代表
小野 圭太
- 保有資格
司法書士 行政書士 民事信託士
- 専門分野
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相続・遺言・民事信託・不動産売買
- 経歴
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司法書士法人・行政書士法人エムコミューの代表を勤める。 平成25年12月に「司法書士法人・行政書士法人エムコミュー」を開業。相談者の立場に立って考える姿勢で、「ご家族の絆を一番に!」を事務所の理念 にしており、お客様の家族まで幸せを考えた提案をモットーにしている。また、相続の相談件数1200件以上の経験から相談者からの信頼も厚い。