遺産分割協議時と相続人の苗字の漢字が変更されていた場合の相続登記の解決事例
状況
①妻が昨年亡くなり、相続人は夫と娘の2名いらっしゃいました。
②相続財産として夫と2分の1ずつ共有していた自宅マンションがあり、その相続登記をしたいということでした。
③相続人の娘さんの苗字の漢字が、養子縁組により遺産分割協議時点とは相続登記申請時に変わっていました。
なお、遺産分割協議書は税務申告を行った税理士さんが主導して作成されたとのことでした。
司法書士の提案&お手伝い
①相続登記を申請するためには、被相続人の出生から死亡までの戸籍の収集が必要なのでその取得をお手伝いさせていただきました。
また、娘さんの苗字の漢字が変わっている点に関しては、娘さんの戸籍を取得することで対応することができました。
②必要書類収取後、娘さんの戸籍を変更証明書として提供して法務局に相続登記申請を行いました。
結果
戸籍の収取を依頼することによって、スムーズに手続きを進めることができ、お客様の余計な負担がかからなかったことに満足してもらえることができました!
司法書士のポイント
遺産分割協議を行った後に、速やかに相続登記などの手続きを行っていないと、相続人に結婚や離婚などにより、名前や住所などが変わってしまうことがあります。
そのため、折角用意した遺産分割協議書だけではなく、そのほかの書類なども特別に用意しないと相続手続きができなくなってしまう恐れがあります。
遺産分割協議後には、早めに相続手続きを行うようにし、もしできていなかった場合には、専門家に相談して相続手続きを行うようにしてください!
結婚して苗字の漢字が違ったら遺産相続権は無くなるのか?
今回は遺産分割協議時と相続登記時に苗字の漢字が変更されていた場合を紹介しましたが、そもそも苗字が変わった場合に自分が親の相続ができるのか不安に感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そのような方のために結婚して苗字の漢字が変わった場合の相続について解説いたします。
結婚し親の戸籍を抜けてしまった場合、親の財産を相続する権利はあるのでしょうか。
答えは、もちろんあります。
民法第887条第1項では「被相続人の子は、相続人となる。」と記されているので、たとえ苗字の漢字が変わったとしても親の財産を相続することができます。
そのため苗字が親と同じかどうか、親の戸籍に入っているかどうかは関係なく、子には親の財産を相続する権利があるということです。
そのため過去の戸籍を確認し、親子関係を証明することが重要になります。
また親子関係以外にも様々な血縁関係において相続は発生します。
自分と近い血縁関係者に相続が発生した場合、まずは一度当事務所にご相談くださいませ。
被相続人のためにも円満な相続を実現するお手伝いをさせていただきます。
相続登記の義務化について
相続登記とは土地・建物・マンションなどの所有者が亡くなった際に、所有者の名義を変更する手続きを指します。
民法の改正により、令和6年(2024年)4月1日より相続登記が義務化されました。
相続人は相続を知った日から3年以内に相続登記をすることが義務となります。
正当な理由もなく、相続登記を行っていなかった場合10万円以下の過料が科される可能性があります。
相続登記の義務化について詳しい解説はこちらから>>
まずはお気軽にご相談ください
料金
相続財産の価額 | 報酬額 |
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200万円以下 | 16.5万円(税込) |
500万円以下 | 27.5万円(税込) |
500万円を超え5000万円以下 | {価額の1.32%+20.9万円}(税込) |
5000万円を超え1億円以下 | {価額の1.1%+31.9万円}(税込) |
1億円を超え3億円以下 | {価額の0.77%+64.9万円}(税込) |
3億円以上 | {価額の0.44%+163.9万円}(税込) |
※ 上記報酬の他に、別途実費をいただきます。
この記事を担当した司法書士
司法書士法人・行政書士法人 エムコミュー
代表
小野 圭太
- 保有資格
司法書士 行政書士 民事信託士
- 専門分野
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相続・遺言・民事信託・不動産売買
- 経歴
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司法書士法人・行政書士法人エムコミューの代表を勤める。 平成25年12月に「司法書士法人・行政書士法人エムコミュー」を開業。相談者の立場に立って考える姿勢で、「ご家族の絆を一番に!」を事務所の理念 にしており、お客様の家族まで幸せを考えた提案をモットーにしている。また、相続の相談件数1200件以上の経験から相談者からの信頼も厚い。