20年以上会っていなくて、行方もわからない父の相続放棄の解決事例
今回は両親の離婚を機に疎遠になった被相続人の相続放棄手続きについて解説します。
相続人の内1名は海外に在住しており、手続きも難しい状況にありました。
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状況
① 両親の離婚を機に、疎遠になった父Aの相続放棄を子B、Cは希望している。B、CはAとは20年以上会っていない。相談者はB。
② B、CはAの財産状況について全く知らなかった。プラスの財産が多いか、マイナスの財産が多いかも知らないが、自身の生活が安定していることもあり、相続放棄を希望していた。
③ Cは仕事の都合上、主に中国で生活している。相続放棄の手続きは日本の裁判所とのやり取りを必要とするため、相続放棄の手続きが無事行えるか心配していた。
④ 当事務所がB、Cの相続放棄の手続をお手伝いした。
司法書士の提案&お手伝い
① 疎遠で何年も連絡を取り合っていないAの相続放棄でも、専門家がお手伝いすることで裁判所に認められる手続ができることをお伝えした。
結果
① LINEやメールを使ってお客様とのやり取りを行い、スピード感を持って進めた案件であった。
② Cが1週間だけ帰国することができたため、その期間に合わせてCの自書が必要な書類に署名・押印していただくなど工夫して手続を進めた。
司法書士のポイント
海外在住海外赴任や国際結婚などの理由で海外に在住している間に、日本に住むご家族が亡くなられたとき、相続放棄を検討するケースも少なくありません。
相続放棄には手続きの期限が定められているため、速やかに書類や証明書を用意して手続きを進める必要があります。特に海外に住んでいる方の場合は、書類のやり取りに時間を要することから、相続放棄のスケジュールがタイトになってしまうでしょう。
海外在住であっても、基本的な相続放棄のルールは変わりません。
日本に住んでいるご家族の相続を放棄する場合には、期限内に海外から日本の家庭裁判所に書類を提出する必要があります。
相続放棄の手続きを進めるなかで、家庭裁判所から申述者に対して照会書や相続放棄申述受理通知書等の書類が郵送にて届きます。
このうち、照会書は期限内に回答を返送する必要あります。国際郵便は何らかのトラブルによって遅延するケースも多く、希望通りの日時に届かない可能性もあります。
海外在住の方で相続放棄をお考えでしたら、当事務所に一度ご相談ください。専門家がお手伝いいたします!
相続放棄について、まずはお気軽にご相談ください
この記事を担当した司法書士
司法書士法人・行政書士法人 エムコミュー
代表
小野 圭太
- 保有資格
司法書士 行政書士 民事信託士
- 専門分野
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相続・遺言・民事信託・不動産売買
- 経歴
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司法書士法人・行政書士法人エムコミューの代表を勤める。 平成25年12月に「司法書士法人・行政書士法人エムコミュー」を開業。相談者の立場に立って考える姿勢で、「ご家族の絆を一番に!」を事務所の理念 にしており、お客様の家族まで幸せを考えた提案をモットーにしている。また、相続の相談件数1200件以上の経験から相談者からの信頼も厚い。