地方にある 「負動産」の相続登記を行った解決事例
状況
・ご相談者の母が3年前の7月にお亡くなりになりました。
相続手続きにおける「不動産(土地)の名義変更」と「遺産分割協議書の作成」が必要でした。
・家族との話し合いを早急に進めたいとのことで、相談者は週末に兄妹と集まる機会に備え、早急に司法書士との面談を希望されていました。
・相続財産は、地方にある評価額30万円以下の土地(非課税)で、この不動産には年間1万円強の管理費がかかっているため「負動産」とされていました。加えて、該当の土地を法務局への「国庫帰属」申請によって引き渡す試みは不可と判断されたため、家族で負担を分けるか売却以外の方法で解決する必要がありました。
司法書士の提案&お手伝い
司法書士は、以下のような包括的な相続サポートプランを提案しました。
1. 相続登記と名義変更サポート
被相続人である母Aの相続人は、長女B、長男C、次男Dの3名でしたが、長男Cが土地を受け取る予定です。相続人間で「遺産分割協議書」を作成し、スムーズに相続登記手続きを完了させるためのサポートを提案しました。
2. 「負動産」の引き取り先の紹介
地方の土地は、管理費が毎年かかることから「負動産」とされており、今後の維持に費用が伴うため、家族内で引き取りを希望する方がいない場合は専門業者に引き取りを依頼することを提案しました。相談者の家族が方針を決定するタイミングを考慮し、実行可能な範囲での選択肢として「負動産処理専門の業者による引き取りの見積もり」を行い、手数料と諸費用を含むプランの提示も行いました。
結果
ご相談者は司法書士との面談を経て、地方の不動産の管理方法についてご家族と相談し、最終的に長男であるCが土地を受け取る方針に決定しました。相談者からの依頼により、司法書士は速やかに「相続登記」に着手し、全ての相続人の同意のもと、遺産分割協議書を作成して登記手続きを完了しました。
また、専門業者による「負動産引き取り」の見積もりも準備していたため、万が一今後の維持が困難になる場合に備えて実行可能なサポート体制も整いました。迅速な相続登記と「負動産」処理のサポートにより、ご家族の負担を軽減し、今後の費用負担を抑えたスムーズな解決が実現しました。
司法書士のポイント
今回のケースでは、相続登記と遺産分割協議書の作成をスピーディーに進めることが重視されました。相続のプロである司法書士が適切な手続きとアドバイスを提供することで、以下のような重要なポイントが達成されました:
1. 迅速な対応:ご相談者の家族との集まりの予定に合わせ、面談予約や必要書類の準備を迅速に行い、必要な手続きを適時に進行できる体制を整えました。
2. 負動産問題への柔軟な対応:負動産に関する専門知識を活用し、継承が難しい場合にも負担軽減のための業者を提案し、今後の費用負担や管理リスクを見据えた最適な選択肢を提供しました。
3. 確実な相続登記:遺産分割協議書の作成から相続登記の完了まで、丁寧な手続きによって相続人間のトラブルを避け、円滑な解決を実現しました。
本事例のように、家族間の相談が必要な状況で「遺産分割協議書作成」「相続登記」といったサポートが必要な方は、ぜひお早めに専門家にご相談ください。
まずはお気軽にご相談ください
この記事を担当した司法書士
司法書士法人・行政書士法人 エムコミュー
代表
小野 圭太
- 保有資格
司法書士 行政書士 民事信託士
- 専門分野
-
相続・遺言・民事信託・不動産売買
- 経歴
-
司法書士法人・行政書士法人エムコミューの代表を勤める。 平成25年12月に「司法書士法人・行政書士法人エムコミュー」を開業。相談者の立場に立って考える姿勢で、「ご家族の絆を一番に!」を事務所の理念 にしており、お客様の家族まで幸せを考えた提案をモットーにしている。また、相続の相談件数1200件以上の経験から相談者からの信頼も厚い。